認知症の母、転倒する

実家の母が入居している施設長さんより電話があり、母が転倒したのか、それともぶつけたのか分からないが、目から出血しているので病院につれて行って欲しいと言われた。
昨日も母の入居施設に行ってきたばかり。
とても元気そうで、入居者の人たち数人で塗り絵をしていたのでした。
年齢も近そうな白髪頭の方々が楽しそうに塗り絵しているので、微笑ましいなと思いながら帰ってきたのでしたが、今日の電話で目を痛めたということで驚いた。
本人(母)に聞いても、どこでどうしたのかさっぱりわからないと、施設の方は困惑していた。
施設長さんともう一人の男性の方がわざわざ出てきて、「申し訳ないです」とお詫びされたけど、そんなことは全くないんです。
98歳になる認知症の母を見てもらって、おかげ様で私たちは楽させていただいているのです。
こちらこそ、「申し訳ありません。お手数おかけしました」とお詫びを入れました。
眼科で診察を受ける

先日は一か月外科に通いました。
理由は、母が転倒して顔面を打撲、手首もぶつけたらしく痛い!痛い!と、あまりにも痛がるので施設の人が救急車を呼んでくれました。
大きな病院で検査してもらったところ、手首は特に骨折も見られないということで、シップを貰って帰ってきました。
病院には一か月通いました。
朝と晩、施設の看護婦さんがシップを貼り替えてくれるのですが、母はいつのまにか包帯を自分でとってしまうのだそうです。
いくら言っても聞き入れない。
認知症だから仕方がないのですが、本当に施設の方にはご迷惑ばかりかけています。
今日は眼科で診察を受けました。
先生がおっしゃるには、相当強くぶつけたとのこと。
視力はかなり低下していて、このままだと網膜剥離が起きる可能性もあるのだとか。
もし、網膜剥離が起きたら、大きな病院でないと手術はできないと言われました。
しかし、御年98歳の母です。
手術はしない方向でお願いしますと、先生には言いました。
先生は、たぶん、自然に治ると思います。
お風呂は今日は控えて、頭を少し高くして眠ると出血も落ち着きますよ、と仰ってくださいました。
介護用シューズが必要と言われた

施設に帰って母の状況を説明。
本人に痛みがないのが幸いで、施設に入ってもいつもどおりニコニコした母である。
その母は、足がとても大きいのだ。
先日、わたしは中ズックを買ってきたのだが、27センチのズックがちっとも大きくない。
若いときから靴では苦労したと母はよく言ってたが、いまは更にむくみがきているので、普通の靴では全く入らない。
そこで私が買い求めてきたズックを履かせているのだが、底が厚く硬いのが欠点だと言われた。
介護用の底のやわらかい介護用シューズを買って欲しいのだと。
施設では母に歩行器を使わせることも検討しているという。
ただ、いまは杖なしでもなんとかつかまって歩ける状態なので、歩行器を使うことにためらいがあるのだという。
自分でできることはさせないと、どんどん退化してしまう。
施設側はそれを恐れているのだろう。
私はそれを聞いてとても有難かった。
施設の人がそんなに母のことを気遣ってくれるのに、家族の私たちも応えなくてはと強く思った。
明日、姉と一緒に母を連れて介護用シューズを買いに行こうと思っている。
最後に

世間では、親の介護をめぐって兄弟間で喧嘩することもあるというが、私はたとえ自分が損な役割を果たしているとしても誰にも文句を言うつもりはない。
誰が自分を生んでくれたのか。
育ててくれたのか。
学校にも行かせてくれ、お弁当も作ってくれた。
実は私は一度離婚しているのだが、その時にも母は適格なアドバイスをくれた。
いま、こうして幸せな時間を持てるのは、母と父のおかげである。
父にももっと感謝をしたいが、もうこの世にはいない。
自分ができることを淡々としていこうと思うこの頃である。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。